猫にもなれば虎にもなる。

院生による本格分析(をめざす)ブログ。ねこちゃんにも寅くんにもなれるような柔軟な姿勢。

平成の終わりの猫ブーム(つぶやき)

最近は空前の猫ブーム。

猫をテーマにした催事も多く、映画なんかも公開されたらしい。人気ユーチューバーはつぎつぎ猫を飼ってるし、猫カフェは地方都市でも訪ねることが可能だ。

 

実際、猫を飼おうとして驚いたのは、そのキレイさ。自由気ままにうち外を行き来し、お風呂にも入らないから、臭いイメージがあったが、いまは違う。完全室内飼い(ケージ内の時間が多い!)の箱入り娘、息子がほとんどで、においも全然しない。

つまるところ、猫は平成の間にその地位を大きく上げた感がある。

 

【猫に現代人が癒されるのは、平成の間の価値観の変化に関係があるのでは??】

 

平成において戦後の「右肩上がりの人生設計」が壊れた。バブルの崩壊、消えた年金、相次いだ自然災害…。マイカーも一軒家も子供もひとつのリスクとなり、若者の夢としては古くなってしまった。年金の保証はないから、パワハラやセクハラに耐えても「老後」は待っていない。自分ではどうにもならない多くのものに囲まれている。

 

いわゆる、以上のような閉塞感というやつは、「いま、ここ」を大切にする風潮へと膨らんだ。ネットに不適切動画をあげてしまうのも、簡単に顔出ししてしまうのも「いま」さえよければ…という思考につながっているかもしれない。

 

「いま、ここ」を大事にする姿は、気まぐれで、でも愛情深くてという猫の瞬間しゅんかんに生きる、自分を大事に生きるように見えるイメージと一致する。猫じしんからしたら不名誉かもしれないけど。

 

猫に癒される現代人は、猫になりたいのだろう。猫はヨコ社会らしい。家族を犬みたいに序列でみないという。それぞれを見てくれているようだ。そんなに甘くはないとしりながら、タテ社会ではなく、ヨコ社会に生きたいのだろう。

 

…なんて、妄想を書いてきたが、実際どうなんだろう。少なくとも、自分は猫になってみたい。