猫にもなれば虎にもなる。

院生による本格分析(をめざす)ブログ。ねこちゃんにも寅くんにもなれるような柔軟な姿勢。

『猫丈記』~その五.「飼い主が電話しているときの猫の反応とは」

 

 最近、よく電話をする。まあ、あまり友人たちに会えなかったり、用事があっても直接行くことができなかったり…こういう状況なので特によく電話をする。

 

 うちの猫には、電話先の相手がわかっているのだろうか。電話がオフィシャルなもののときや、親戚・家族からのときには、なんだか水を打ったようにおとなしくなる。三つ指ついたみたいにして正座していることや寝ていることが多く、イタズラもしない。

 

 

 うちにきたころの、幼き日の飼い猫・まるくんは私が電話で話せば、相手がだれであっても自分に話しかけられているものだと判断して、“にゃあ”と反応していたものだった。あるいは、見えない相手に話をしている私を疑うような目でみているだけだった。

 

 

 あれから、一年ちょっと。オフィシャルな相手の電話では非常におとなしくなった我が猫。教えた覚えは全然ないのに、相手がわかっているかのように振る舞うようになった。相手が非常に仲の良い友人だった場合。まるくんは、まるで妨害するように「にゃあにゃあ」騒ぐ、なんならおもちゃという供物をバラの様に加えて現れ、こちらをみろ!と誘導してくる。

 

 なぜか、友人と電話することが気に食わない様子のまるくん。彼にとっては、私の友人はライバルなのだろうか。電話の途中で失礼して、「まるくん。いまはまるくんとは遊べないよ。」というと、いじけてキャットタワーの頂上でふて寝をすることもしばしば、だ。最近にいたっては、部屋から飛び出して下の階のソファーでふて寝していることもある。

 

 そんなときは、電話が終わった後もちょっと大変。まるくんは、完全にいじけてしまっているので、その時一番お気に入りのおもちゃで機嫌をとる。別に浮気したわけでもないのに…。なぜそんなに怒るんだい…。と、おもいつつかわいい。

 

 

 ちなみに、電話越しの猫の声もなかなかの破壊力をもっているようだ。その声を聴いた友人たちはみな、「かわいい」、「(迷惑ではなく)むしろ鳴いてほしい」とまでいう。猫の「にゃあ」は、人間に対して要求を行うために研究されてきたらしいから、あたりまえなのかもしれないが。実は、電話越しではまるくんの声を聴いたことのない私。いつか聞いてみたいものだ。