猫にもなれば虎にもなる。

院生による本格分析(をめざす)ブログ。ねこちゃんにも寅くんにもなれるような柔軟な姿勢。

『猫丈記』~その一.「猫と暮らして一年、倦怠期なるものはあるか。」

 

 わたくしは、非常にうれしいことに猫と暮らし始めて一年が経ちました。ということで、節目に猫との日常を随筆形式に書いていこうとおもいます。

 

 題して、『猫丈記』。ちょっと、ストレートすぎる題名ではありますが、猫との日常を微視的に書いていくので、楽しんでいただければありがたいです。

 

 

 

一緒に暮らしている猫:まるくん(仮名)を紹介

 わたくし自身もこのブログなどネット上では仮名なので、相棒の猫も仮名にしたいとはおもいます(でも、ちゃんと実在してますよ!ブログアイコンはまるくんなんです!)。以下、なんとなく彼の基本情報をご紹介します。

  • まるくん
  • 性別:オス
  • 年齢:一歳
  • 品種:マンチカン(並足)、シルバータビー
  • 好きなこと:とにかく食べること
  • 性格:甘えん坊、かしこい

 

 それでは、『猫丈記』その一本編です!どうぞ!!

 

 

 

『猫丈記』~その一.「猫と暮らして一年、倦怠期なるものはあるか。」

  猫という生き物と同棲し始めて一年。人間同士でも時間が経過すると出てくる「倦怠期」はやってくるのだろうか…。いや、全然ない。本当にない。お世話の手順や遊び方、なにかおこったときのまるくんの反応などにはもちろん慣れてきているのだけれど、「慣れ」はあっても「飽き」にはつながらない。

 

 恋愛でいうあの感覚の鈍化が一年以上ゆるやかに続いているようだ。まるくんは、一年以上一緒に暮らしているわたくしや家族には遠慮がなくなっているようだ。とくに、わたくしには遠慮のなさが強烈で、朝は自分が起きた段階で耳元に大きな声で「にゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃ」と何度も叫ぶし、気に入らないことがあると容赦なく蹴飛ばしたり、踏みつけたり(爪が食い込んで地味に痛い)、静かだなあとおもったら二人掛けのソファーを占領しておっさん臭いポーズで寝ていたり…。でも、あばたもえくぼ状態なのだ。この感覚の鈍化は確実に恋愛に似てる。

 

 

 人や状況によってさまざまではあるだろうが、一説として“猫と暮らすのに倦怠期は無い”を提唱したい。「慣れ」はあるのに、ときにハッとさせる天才があるからだろうか。ふとしたとき、横に近づいてきたまるくんは、まるで写真の中にいるように美しいときがある。ささっきまで、まぬけな顔で寝ていたからこそ、思わずハッとする。

 

 あとは、眼。これはまるくんだけではなく、ペットショップの猫ちゃんたちや、猫カフェ、譲渡会などあらゆるところで出会った子たちにもハッとさせられる。彼ら彼女らの眼は、写真で見るよりも実際に見た方が美しい。正面からみたときの瞳の色の複雑さと形容しがたい輝き、横から見たときのみずみずしさ。猫は目を合わせすぎると交戦の合図にもなってしまうので、ちょっとしかみられない希少感が美しさを増長させる。

 

 

 

 そのうえ、もはや「かわいい」としかいいようのない場面にもよく遭遇する。象徴的なのは、なにかしてほしいときの足元へのすりすり攻撃や甘えたタイムのごろごろだが、それ以外にもこんなことも起こる。普段、つんとしているのに悪いことをして怒られた後の肩を落としている姿を見ると、いたずらも許してしまうほど「かわいい」。

 

さらに、こんなことも。わたくしが出かけたとき。家族によればねぼけたまるくんが家中わたくしの姿を探し求めたらしい。だれもいないちょっとリビングから離れたわたくしの部屋に向かい、姿のなさを確認して子猫時代のように鳴いていたのだとか。その後、わたくしが帰ってくると、玄関まで迎えに来て、姿を見るとすねたようにリビングの端っこのテーブルの下に立てこもる。わたくしが「出てきて」といっても睨んでくるのみだ。なのに、10分後には自分から寄ってきてくまなく匂いをクンクン嗅いで、しまいには甘える。留守番にすねて怒り、でも甘えてくる姿が普段のつんつんタイムと違いすぎてかわいい。もはや、かわいいとしかいえない。

 

 この「美しさ」「かわいさ」⇔「気の抜けた」「腹が立つような」の短期間での交代が、ハラハラしてハッとして、「慣れ」に「飽きた」を付与しないのだろう。しかも、冒頭に恋愛的感覚の鈍化に似ているといったが、「かわいい」ときには「母親」のような気持にもなる。母親になったことがないのでわからないが、これが母性のようなものなのかもしれない。そういえば、動物病院ではわたくしは「ママさん」と呼ばれる。

 

 猫はくるくる変わる。だから、わたくしの気分や立場もくるくる変わる。だから、「慣れても飽きが来ない」。猫との関係に「倦怠感」なんてない。私的結論。

 

 

 《第二弾は以下のリンクから↓↓》

caaatteey-0815.hatenablog.com